エイケア・システムズ株式会社は、スマートフォンにおける「メールの受信形式」に関する調査を実施し、その結果を公表した。
調査は、2006年10月から2012年2月に発売されたスマートフォン105機種を「画像添付型」と「画像読み込み型」の、どちらに該当するか検証するというもの。
調査のきっかけは、スマートフォンのメール配信時に、デコメのデザインが大きく崩れたり、画像が表示されないという問題。その原因は、スマートフォンのメール中の画像表示方法が、端末によって、ケータイのデコメと同じ「画像添付型」と、一般的なPCのHTMLメールと同じ「画像読み込み型」の2パターンのどちらかに分けられるため。
検証の結果、「画像添付型」が72%、「画像読み込み型」が28%と、全体では「画像添付型」の機種が多い結果となった。
また、docomo端末では、「画像添付型(92%)」がそのほとんどを占めているが、au端末では、「画像添付型(63%)」と「画像読み込み型(37%)」、Softbank端末では、「画像添付型(60%)」と「画像読み込み型(40%)」となっており、キャリアによって異なる結果となった。
ちなみに、「画像添付型」とは、フィーチャーフォンのデコメ送信に用いられる形式。メールに画像を直接添付して送信する。また、「画像読み込み型」は、PCのHTMLメール送信に用いられる形式で、外部サーバーに画像ファイルを保管し、メール開封時にソースで指定したファイルを参照することで本文に表示させるというもの。デコメを「画像読み込み型」スマートフォンに送ると、画像が正しく表示されないケースがあるようだ。
なお、同社では、出荷台数の多い機種では、主に「画像読み込み型」が採用されており、実質的なシェアは、「画像添付型」に肉薄していると指摘している。
ここにも、「標準」が決められないまま「普及」がすすむスマートフォンの「ひずみ」がある。ケータイと同じように使いたいユーザーは、スマートフォンに何を求めているのか、わからないままに端末のシフトは導かれている。キャリアも罪なことをする。
エイケア・システムズ株式会社リリース